BeBeちゃんの憂鬱

お辞儀で運が変わる

aloha

年末の『生き霊憑いたら』ネタの、続きを熱望するおメールを頂戴しておりますが・・・本日は、お辞儀のお話をお届けいたします。

年末にバタバタと雑用を片付けていたら、携帯が鳴りました。もう20年以上の付き合いになる友人からの電話・・・。

何だろうと思って出てみると、『あ!出た出た!!』と、なんか電話の向こうが、とっても盛り上がっています・・・。

『いきなりで申し訳ないんやけど・・・〇〇子(私の本名ね)今から家(うち)まで来れんかいな?』と、いきなり私に友人の家まで来いというのか?

我が家から友人宅まで、おそらく車で10分の距離。忘年会の誘いかな?などと思ったら・・・急に友人の声が小さくなって、後ろのガハハハ!とかいう、オッさんの笑い声も消えた。トイレに入ったらしい・・・。

『実はね、旦那の会社の社長と事務さんとかがうちに集まって今、忘年会ばしようっちゃけど、話の流れで〇〇子の話が出たとよ。』

話の流れで〇〇子の名前が出る時は、大抵幽霊が視えるおかしなヤツがいるっていうあれだが・・・案の定、忘年会で怖い話で盛り上がったらしく、怖い話なら〇〇子だろうというネタになったらしい、このあたくしに”稲川淳二”をやってくれというオファーなのか?と・・・やや、やる気満々で身構えたが・・・どうやら違うらしい。

怖い話の流れから、友人に本当に視える子がいて、視えすぎて今じゃ本職になって、雑誌に出たり、テレビとか本とか出版してる子がいるんだよ〜。という話になったらしい・・・。

ここまでは田舎の方でよくある、『ウチの友達テレビに出たことあるとよ〜!』的な、ローカル地方特有のあるあるシリーズだが、私の場合そんじょそこらのあるあるとは格違いの、基地外級の”あるある”なものですから・・・その場がかなり盛り上がったらしい・・・。

しかも、そういう事に全く興味のなさそうな社長が、『霊が見える友人』ネタに食いついたそうで、早速youtubeで私を検索したそうな。

古い友人達は私の事を”〇〇子”と本名で呼ぶ。

友人は〇〇子は、芸名で仕事しようとよ〜と言いながら、”BeBe”という名前で検索したそうだが・・・”BeBe”だと、ドサ回り歌手時代の動画が出てきたらしい(笑)これはこれで、笑いが取れたらしいが、アレコレ検索ワードを入れていると、なぜかムーの番組か何かにヒットした。

すると、酒がまわった社長が実は俺・・・小さい頃からムー読んでんだよね・・・と言った事から、なぜかこの番組をパート1〜パート6までみんなで視聴する事になったそうな。(なんでやねん・・・)

そして、パート5くらいに、事件が起こった。

このパート5あたりで、番組に私が登場するのではなく(笑)私の筆書きだけが一瞬登場するのですが・・・。(実は私もこの番組のことは存じ上げず、鮑先生が出演していることも当然知らず、筆書きが登場している事も知らなかったのです・・・。)

この筆書きに、異常なまでに社長が『萌え』てしまったそうで・・・。

しかも社長様は、愛読書であるムーで以前から『お筆先』の事は知っていたそうなのです。日頃はクールな社長が異様に取り乱し、何とかこの筆書きをしてくれる人に会えないか?という話になって、友人が慌てて私に電話してきて、この画像を送ってきたのです。

この番組に出てくる、ご神託って”〇〇子”が書いたんだよね?ってな事で、話が繋がったことで、ご主人の派遣社員契約は来年から社員契約になるという条件が付けられたそうな・・・。(これ実話)

友人はやたら小さな声で・・・子供がもうすぐ7歳になるったい・・・もじゃもじゃ・・・と、家庭の経済的な理由を語られ・・・何とか社長に会ってもらえないか?と頼まれた。

少々腹が立ってきて、お断りしたら・・・今度はご主人が電話口に来やがった・・・。

『〇〇子ちゃんお願いやけん、俺の顔ば立ててくれんかいな?』オトンも必死。

めんどくさかったけど、いじわるしても仕方ないので、『明日、家の近所のモールまで来るんならいいよ・・・。時間30分だけね・・・。』とだけ、伝えてかなりの塩対応で電話を切った。

後日、本気で忙しかったのでスッピンで、しかもスエット上下にジミーチュウのブーツという、”エセレブ”な出で立ちで、近所のモールに行くと・・・社長様がいらっしゃった。

社長様を見た途端・・・まず、スッピンを悔やんだ・・・。

次に、スエット上下というLAガールを気取った風の、本当は手抜きな主婦スタイルにも後悔した・・・。

このど田舎で一生見る事はないであろう、ダイナソー級の男前が、きちんとスーツ姿で立っている。身長184cmくらい・・・恐らく格闘技系のスポーツの人、年齢は30代半ばに見えるけど多分後半かな・・・と、うっとりとプロファイリングしとる場合ではない・・・。

あれだけブログで、女を怠けるな!美を怠ける女は”怠けモノノケ”だと宣っているあたくし自らが”怠けモノノケ”というお粗末さ。

結局、この男前の社長の御筆先を、年末で客が一人も居ない寂れたモールのパスタ屋で行う事になったのだが・・・猫耳ニットキャップをかぶった、スッピンのスエットアラフォー女と男前の社長・・・側からみると、ネットワークビジネスにハマる冴えない主婦にしか見えんだろう・・・。(ほっといてくれ)

この社長さんね・・・実はバツ2だそうなんですよ・・・。これだけイケメンならば、女に苦労はしないはず、しかも運送会社の社長さん。

でもね・・・最初の奥様が自殺、2度目の奥様も自殺。

この話ご本人に許可をいただいたのですが、実は彼の実のお母様も自殺、後妻さんも自殺・・・。

彼が、御筆先を熱望したのは、単純に物珍しい珍獣に逢いたかったからではなく、本当に切羽詰まっていたからだったようです。

私は、見世物のような扱いを受けることにはなれてはいますが、やはり強引にこの社長さんと会ってほしいと頼まれた事に、正直なところ凄く腹が立っていたんです・・・。この社長という人も、結局は面白半分なのだろう・・・と。

御筆先が終わり、筆書きに書かれている事の中で、すぐにできる事を指示し立ち上がると・・・。

社長さんがとても美しいお辞儀をしてくださいました・・・。

今まで見たこともないような綺麗なお辞儀でした・・・。

空手をやっていらっしゃるからなのか・・・挨拶には、礼(会釈)と拝(お辞儀)とがありますが、見事な”拝”でした・・・。

『ありがとう御座います』と言う言葉よりも、そのお辞儀を見た途端・・・無理やり呼び出されたという怒りの想いが不思議と消えて、『有難いな・・・』という感情に変わりました。

お辞儀って、とても大切な事だと言うことを、私はいつの間にか忘れてしまっていたんですね・・・。

あれ程の苛立ちが、一瞬にして感謝に変わるほどのお辞儀・・・。

生きているうちに、あと何回あのような綺麗なお辞儀(お礼)をして貰えるのかな・・・と、ふと思いました。

あんなお辞儀が出来る人になりたいな・・・と、今年の目標が一つ増えました。

 

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